ゆかたんブログ

IT戦士ゆかたんこと岡田有花のブログです。フリー記者ですが、ブログには記事未満のいろんなことを書きます。

なんでネットにアップしないんですか?

私は普段からプライベートはそれほどツイートしたりFacebookに書かないほうで(書かなくはないのですが、ネット業界人としては少ないほうかな?と思う)、その理由をたずねられたら「その場でその体験を大切にしたいから」などと、偉そうに言ったりするのですが。

 

ネットを使いこなしはじめたのと、ネット記者として仕事を始めた時期がかぶっているせいか、私にとって、ネットに何かを書くときは、見た人がたのしめるよう/読んだ人が分かるよう表現することを意識しがちで。

 

そうすると、体験したことを文書や写真にしてネットにアップしようとした瞬間、おもしく読める文章を考えてしまったり、ネットで映える撮り方を考えてしまったりするのですね。

 

それを考えはじめた瞬間から、その体験が不純なものになるというか、その体験そのものを離れて「見せ方」を考えてしまう。するとその体験が、薄まってしまうというか、流れ出してしまう。その場に集中して全力で楽しむことができなくなってしまう気がして。楽しいはずの体験が、仕事みたいになっちゃう。

 

ネットにアップする、シェアすることは、自分の中の、自分だけの体験が流れ出して薄まってしまうことな気がします。流れ出た液体がほかの人の液体と化学反応してまったく新しいものができたりするので、それはそれで面白いんだけど、体験をなめ尽くしたいものほど、アップしたくない気持ちもある。

 

おいしそうなごはんは、写真撮らずにあったかいうちに食べたい。「孤独のグルメ」で井の頭五郎がごはんを食べるとき、食べる前にiPhoneで撮ってTwitterにアップしたりは、絶対しないだろうという感じで(伝わるのかこの表現は)。

 

でもこれってたぶん、いかにもデジタルネイティブじゃないおばさんの考え方かもなー、とも思います。